1年間AIと共に歩んだらPR数を2倍に増やすことができた
おはこんばんにちは、しおりんです!あっという間に「よいお年を」という機会が増える時期になりました
今回は、GMOペパボ EC Advent Calendar 3日目の記事です! …3日目です!!!(あっ、そこ投稿日見ない)
この1年を振り返ってみると、AIを業務に導入したことによって去年より生産性が爆上がりしました。 具体的にどれほどかと振り返ってみたところ、1年間で出したPR数の平均が2倍ほど増えてました!
こうした成果は、単に運が良かったわけではなく、AIをうまく活用できたことが成果に繋がったと感じています。
今回は私がこの1年どんな風にAIと仲良くなり生産性を上げることができたか、書いていきたいと思います。
1. 背景: かつての課題
まずAI導入前、業務をしていく中で感じていた私自身の課題についてまとめます。
実装するまでの壁
コードを書くことに取り組み始める際、まずやりたいことに似た実装例を探し、それがないとどのように実装すればいいかイメージが付きづらい場面が多くありました。
実装例が見つからなかった場合、作業をなかなか進めることができないという意識がチャレンジする際の壁となってしまい、エンジニアなのにどうしてコードを書くことに苦手意識を感じてしまうのだろう...と自分を責め、ストレスとなっていました。
コードリーディングの壁
私が所属しているCREチームは、ユーザーから来たお問い合わせに対する技術的な調査を担当しています。 担当しているカラーミーショップというサービスはPHPを中心にRailsやTypeScriptなど複数の言語を使用しています。言語によって見る範囲は変わるというのはなく、全般的にみています。
そのため、お問い合わせ内容によっては慣れていない言語で実装されている箇所を見ることがあります。その際にどうしても動きを理解するまでに時間がかかってしまっていました。 また理解した内容も自信がないため、その範囲を普段開発しており詳しい他チームに頼る場面が生まれることが多々あり、独力で解決まで持っていけなかった自分へもどかしさを感じていました。
文章を書くときの壁
コードを書くときは「これで動くはず!」という確証を得ると一気に進めることができる一方、文章を書くときにはアイディアがあっても、それをどう形にするかという点でなかなか難しく感じることが多くありました。
書きたい題材のアイディアはあるものの完成度を求めすぎてしまい、実際に文章にする段階で構成などどのように文章に落とし込むか悩む。
さらに文章を書き進めている中で「これを伝えたいけれど、うまい表現が思いつかない...」という問題に直面したとき、思いつけないまま時間だけが過ぎてしまう。
さらにさらに文章を書き終わった!となったあと、誤字や脱字、不揃いな部分がないかなどを読み直しながらチェックするのにも時間がかかる。
これらのことが重なり、文章を書くという作業がどうしても億劫に感じてしまうということがありました。
2. AI導入後の変化
このような日々の業務で立ちはだかっていた壁に対して、AIを活用するという新しい方法を取り入れたことによって、状況を大きく変えることができました。そうして、次第にその壁を乗り越えられるようになっていったのです。
AIとチャットでひたすら会話をしまくった
1. 実装したいイメージをそのまま伝える。
ここで紹介する実際の例は、ChatGPTで試したものを示します。

チャットでAIに「こういうことを実現したい」と伝えるだけで、具体的なコードをすぐに提示してくれます
こうすることで土台ができるため、スタートダッシュが一気に切りやすくなり、より実装したいもののイメージに近づくようにコードを書き進めることができるようになっていったのです。
こうして「何から始めるべきかわからず手が止まる」という不安と無駄な時間が大幅に軽減することができました!
2. コードを深く理解するために質問しまくる
AIが提示したコードはすべて正しいとは限らないことから、提示されたものをただ使うだけではなく、「なぜこの方法が選ばれたのか」「他の選択肢は何かないか」などを質問しながら進めることも意識しました。


またコードリーディングを行う際、当たりはついているけれど具体的に何をしているかわからない部分のコードであれば、そこを指して「ここはなにをしている?」という質問からはじめています。
そしてその回答の中でわからないことがあったらそのままにせず、そこから自分が他の人に説明できるくらいまで理解ができる状態となるまでAIチャットで質問しまくるようにしました。
もし当たりが全くつかない状況の場合、これは私が普段使っているCursorというAI Code Editorにおける機能なのですが、ディレクトリ内にあるコード全てを参照し、投げた質問に対する回答を生成してくれる機能があるためこれを利用し「xxxという機能に関連するファイルを提示して」といった質問から徐々に当たりをつけていくことで慣れない言語に対しても独力でコードリーディングを進めることができました。
これによって自分自身の理解が自然と深まり自分の中に落とし込むことができるため、段々とAIに聞く前に自分で実装方法を思いつきやすくなってきました。
3. 繰り返し学ぶことで自信を得る
この2つのプロセスを何度も繰り返すうちに、自分の中で「コードを書くときのパターン」が少しずつ形成されていきました。それが「次もできるかもしれない」という自信につながっていき、コードに対しての苦手意識が薄れ自分の中で気軽にチャレンジしてみよ!やってみよう!という気持ちが芽生え手を動かす機会がどんどんと増えていきました。
手が止まったらAIチャットにすぐ投げる
文章の壁に対しては悩んで手が止まった瞬間、その悩みをそのままAIチャットに投げることで、一気に解決するようになりました。
伝えたいこと・浮かんでいる書きたいアイディアを箇条書きにして「以下の内容が伝わるブログの記事を書きたい。構成を考えて」という質問を投げると土台となるような文章の構成を生成してくれます。今回のこのブログ記事も始まりはこの質問から初めました。
土台ができると、そこから思いついた書きたいことをパズルのように当てはめて書き進めていけるため一気に楽になりました。
またAIが生成する文章は、自分の普段の書き方と異なることがあります。
なので、文章を書くときに関しては私はそのまま使うというよりかは考えていることが自然な文章になるようにするためのヒントをもらうという意味合いで質問し、生成されたものにプラスして自分の考えを加えるという形ですすめています。
今回のブログでも以下のようにAIに相談し、そしてそれをそのまま使うのではなく自分の言葉と組み合わせて形にしました。


また書き終わった文章のレビューもまずはすべてAIにお願いするようにしました。 私はAIに文章をレビューしてもらうときに以下の内容を毎回投げています。
これから投げる文章を、以下の評価軸でレビューしてください。 該当する箇所があれば、そこを修正案とともに提示してください。 評価軸 - 誤字・脱字がないか - 冗長的な文章となっている箇所はないか - 日本語の表現としておかしい箇所はないか
これによって誤字脱字はかなりの確率で検知できるようになりました。また冗長的な表現に関しては文章をしっかり読まないとなかなか見抜けないですが、AIが気になったところをまず抽出してくれるため修正が行いやすく、全体的に1から文章を読む回数を大幅に減らすことができました。
5. おわりに
AIを活用する中で「自分で積み上げる力」がついた実感がとてもありました。実装方法やコード解釈、文章校正など、以前は抵抗がありまず積んでしまったタスクを初動でスムーズに進められるようになりました!
AIは、自分の限界を広げる強力な相棒でした。
ただ自動的に仕事をしてくれるくんではなく、手助けしてくれる相棒にするには、「質問力」や「選別力」といったスキルが大事だと1年かけて使ってみて気がつきました。
今後もこれまでのようにAIを活用することは続けつつ、コードレビューや文章のニュアンス調整などもっと効率的にAIを使うにはどうしていくといいかなど、より複雑な問題にも対応できるAI活用法を身に着けていきたいと考えています!
「やりたいけどできない」を抱えるすべての人に、まずAIと会話をしてみませんか?
そこで得た小さな成功体験が、次の大きな変化につながってどんどんと楽しくなっていきますよ!